嘉手納基地 アメリカフェスト2023

旅行記

沖縄県嘉手納基地の一般開放祭、アメリカフェスト2023が開催されました。基地内への入り方や、イベントの内容、展示機体を紹介いたします。


沖縄を旅行していると、いたるところに米軍基地があることに気が付くでしょう。米軍の基地の割合は、沖縄本島の面積の約15%(18%とも)を占めるといわれています。
騒音や事故、環境問題などをはじめ地元住民の方たちにとって基地が起因する様々な問題もありながらも、日本の安全保障や、雇用などの沖縄経済への貢献もあり、一概に良い、悪いを判断することはとても難しいと思います。
米軍基地は、日本政府が米国に使用を許可している日本の領域で、日本の法令が適応されています(外務省HPより)が、もちろん自由に出入りすることはできません(一部のレストラン、売店は自由に入場、利用可能な場所がありますので最後にご紹介します)。

嘉手納基地は、沖縄県中部に位置し、3700mの滑走路を2本有する極東最大の米空軍基地です。
那覇空港の滑走路は、第一滑走路が3000m、第二滑走路が2700m、米海兵隊の普天間基地には2700mの滑走路があります。成田空港のA滑走路が4000m、羽田空港のC滑走路が3360m、関西国際空港のB滑走路が4000mですので、嘉手納基地の規模がとても大きいものであることがわかります。
また、沖縄南部から中部にかけての狭い範囲に、航空自衛隊、米空軍、米海兵隊の3つの大規模な航空基地が集まっていることになります。


2023年4月22日、23日に、2014年以来、9年ぶりに嘉手納基地の一般開放祭が開催されました。いずれも、14時から21時まで。22日は昼間、23日は夕方から訪れました。



車と徒歩での入場の入り口は別です。
車で入場する際は、第4ゲートから、2車線で入場します。22日は14時ちょうどくらいに到着しましたが、すでに多くの車が入場していました。12時くらいから入場できたようです。22日は入場の際の渋滞はありませんでした。23日は18時頃到着しましたが、長い渋滞が基地内まで続いており、駐車できたのは19時すぎでした。基地に入ってからセキュリティチェックまでほとんど動かない状態で、途中簡易トイレが1か所ありましたが、お子さんのお手洗いは気を付けてください。

基地のゲートはそのまま通過、滑走路手前でセキュリティチェックがありました。ここでは、写真付きの身分証の提示(16歳未満は身分証の提示なし)を求められます。チェック自体はかなり緩く、顔の確認のみでした。22日は米軍の軍人さんと思われる方がチェックを行っていましたが、23日は日本の警察官の方と思われる方がチェックをしていました。

ここから、滑走路を突っ走ります。突っ走るといっても、前の車にノロノロついていくだけなので、飛ばすことはできませんが、滑走路のタイヤ痕をみながら広大でまっすぐな滑走路を走るのはテンションが上がります。

滑走路だぁー!!と叫びながら走りました。タイヤ痕がすごい。
めっちゃ気持ち良いーー!!もちろん窓は全開です。
いえ~~~~い!!!

このまま、ボランティアと思われる若い日本人女性の誘導員の指示で滑走路に駐車していきます。
14時到着の1日目でも、1/3くらいは埋まっており、イベント会場までは1Km以上歩くことになります。ここで、駐車したおおよその位置や、レンタカーであれば、車種、ナンバーを覚えておかないと、自分の車を見つけることが非常に大変になります。特に夜間は、イオンの駐車場とはけた違いに分からなくなり、リモートキーを連打しながら歩くことになります(実証済み)。相当距離を歩いてすでに通り過ぎてないか不安になりながら、見つかったときの安心感たるや、というほどの距離を歩きます。

草むらを突っ切れないので、ぐるっと回ります。ずっと雨予報だったのですが、直前で晴れ予報に代わり、気持ちの良い天気になりました。
もう少し!わくわくが止まりません。


イベント会場入り口で、もう一度セキュリティチェックがあります。金属探知機でのチェックや、鞄の中のチェックを行います。荷物検査はディズニーランドとさほど変わらない程度のチェックでした。「Perfect!」って言ってもらえました。

イベント会場は、ハンガー前の広大な駐機場?で、ライブステージ、部隊毎の機体展示、ハンガー、出店スペース、飲食スペース、移動遊園地とエリアが分かれていました。
ライブステージでは、イベント中、常にライブが行われており、非常に盛り上がっていました。特に軍人さんバンドはプロ並みの腕前で感動しました。画質の良い巨大モニターが2つあり、カメラワークも秀逸で、スピーカーの音質も良く、基地内と思えないほどのハイレベルなライブ会場でした。

どこから見て回るか迷います。機体も見たいけど、まずはぐるっとお店を見て回りました。それだけでも相当歩きます。
25℃くらいの気温で風も強く気持ち良かったです。真夏だったらきつかったでしょう。
広さが伝わりますか?いい天気で最高に気持ちがいいです。
移動遊園地は子供たちに大人気でした。
ライブは大盛り上がりです。



出店ではいろいろな食べ物やグッツの販売がありました。グッツは、ワッペンやTシャツなどが多く、あまり欲しいと思うものはありませんでした。すべてドル、円、クレジットカードでの支払いが可能です。1ドル=130円くらいの値付けで、特にステーキが安くて美味しかったです。

脂っこくないアメリカンなお肉でめっちゃ美味しかった。ごはんは少ないです。
帰りは奥さんが運転してくれることになったので、注文。この大きさで濃いめのマルガリータをなみなみ注いでもらえます。



奥に進むと、機体展示スペースでした。
機体展示スペースの先頭は、嘉手納、那覇両基地の主力戦闘機、東シナ安全保障の要、F-15達が会場中心部に頭を向けて並んでいました。F-15Eと2機のF-15Cに挟まれ、中央に位置するF-15DJ自衛隊機、胸が熱くなりますね。

とても粋な配置だと思います。機体のかっこよさだけではなく、琉球諸島の安全保障に対する力強さを感じます。左奥から、F-15E、F-15DJ、F-15Cが2機。
左がF-15E、右がF-15DJ。ハンガーの前にはパトリオットPAC-3。
F-15DJの排気口をのぞき込むことができます。とても複雑な機構であることがわかると同時に、極寒の空と、超高温の排気でよく溶けずに機能するものだと不思議に思いました。


F-16Cに挟まれて、築城基地から飛来したF-2。さらに奥には、F-35A。F-22も期待していましたが、残念でした。ジョン・R・ボイド大佐の傑作機、F-15、更にF-15で成し遂げられなかったボイド大佐の集大成であるF-16を一堂に見ることができて、感激でした。この辺を話し出すと長くなりますので、ご興味がある方は調べてみてください。F-22が生まれるまでの数十年、常に最強の制空戦闘機としてあり続けたF-16、かっこいいです。F-35、ブラックホークは近寄ることができませんでしたが、F-15もF16も触りたい放題でした。こんなに近くから見ることができるなんて、最高です。それぞれの部隊の出店が出ており、部隊のワッペンやTシャツなどが売られていました。

F-2の色、めっちゃ好きです。奥にはE-3早期警戒機。
航空自衛隊T-4。左には、RC-135Vリベット・ジョイント偵察機。こう見ると、オスプレイのプロペラの大きさがわかります。
ずんぐりむっくりがかわいいF-35A。ボイド大佐の軽量で安価、生産コストを下げて大量配備を目的としたF-16(F-2は三菱のライセンス生産のため高価)は結果的に高度な機動性を持ち、最強の制空戦闘機となりました。F-35の設計思想はステルス性が目的とはいえ、F-16とは真逆。
米海兵隊CH-53Eスーパースタリオン。


機体の中を見ることができる機もあり、いずれも長い行列でした。KC-135空中給油機のみ行列に並んで見ましたが、1時間以上かかりました。

KC-135空中給油機からの眺め。手前の行列はKC-135空中給油機に入るための行列です。ほぼ動かないので、1時間以上かかります。
F-16C、F-2と、奥にF-35A。


今回の目玉のひとつ、ハンガーも公開されていました。ハンガー内では、エンジンの展示や、戦時救急救命(人工呼吸や心臓マッサージをする人形の足が千切れていたり顔が損傷していたりで、なかなか衝撃的)やパネル展示などいろいろな展示がありました。そろそろ歩き疲れたので、あまり見れていませんでした。
軍人さんの多くは、M4だと思いますが、普通に肩から下げていました。子供は目の前で見れたので嬉しそうに、じーっと見ていました。

このあたりに来る頃には、すっかり歩き疲れていました。
ハンガーの大きさが伝わりますか?


1日目の最後に花火が上がったようですが、体力の限界で、その前には退散していました。みなさんの帰る時間が重なるので、出口まで渋滞します。

夜の滑走路、きれいです。普段絶対に立ち入ることのない風景。



軍人さんたちは皆にこやかで、とてもフレンドリーでした。たくさん話しかけてもらえ、積極的に対応してもらえました。行きも帰りも皆さんが笑顔で手を振ってくれます。写真撮影も快く応じてもらえ、誰一人として不快な思いをさせられるような方はいませんでした。築城基地から来た自衛隊の方も、2日間ずっと立ちっぱなしでお疲れであろうのにもかかわらず、笑顔で快くお話していただけました。

装備品を装着させれくれました。



簡易トイレの衛生状況は非常に悪かったです。特に夜間は真っ暗で、便座も汚れているため、女性や子供にはかなり厳しい状態だったと言えます。手洗い場には、ハンドソープが備え付けられており、それについては良かったと思います。

またグッツ販売はミリタリー系の物はほとんどなく、道の駅かでなの方が充実しています。

展示機体・車輛一覧
(間違っていたらごめんなさい)
米空軍機
・F-15Eストライクイーグル
 (アメリカ シーモア・ジョンソン空軍基地)
・F-15Cイーグル
・F-16Cファイティングファルコン
 (韓国)
・F-35AライトニングⅡ
 (アメリカ アイルソン空軍基地)
・KC-135空中給油機
・E-3早期警戒機
・RC-135Vリベット・ジョイント偵察機
・MC-130J特殊作戦機
・HH-60ペイブ・ホーク

米海兵隊機
・MV-22オスプレイ
・CH-53Eスーパースタリオン
・AH-1Zヴァイパー?
・UH-1Yヴェノム?

米陸軍機、車輛
・MH-60Mブラックホーク
 (第160特殊作戦航空部隊)
・パトリオットPAC-3

その他
・特殊消防車
・爆発物処理
・セスナ

航空自衛隊機
・F-15DJ
・F-2
 (築城基地)
・T-4

築城基地のF-2。F-2の航続距離は約2,900Kmなので、無給油で来れるんですね。
ガンメタ塗装がかっこいいF-15E。
航空自衛隊T-4。
MC-130J特殊作戦機。
かっこよく撮れたF-16と、RC-135Vリベット・ジョイント偵察機。
AH-1Zヴァイパー(左)と、UH-1Yヴェノム(右)でしょうか。歩き疲れて、ヘリは細かく見ていなかったのが悔やまれます。
オスプレイは、大きくて複雑な機構のプロペラの割に、本体は小さい。
かっこよく撮れたF-2。携帯でもここまで撮れるのはすごい。ちなみに、12Pro maxです。
後ろから。
ハンヴィーは展示車両ではありません。

嘉手納基地で、一般人も使用できるレストランを紹介します。
身分証の提示は不要です。

Sea Side
58号線を挟んで、嘉手納基地の向かいに入り口があります。
信号がありますので、敷地内に入って少し進むと、レストランと駐車場があります。
支払いは、ドル、円、クレジットカードが可能です。
店員さんの対応がとても気持ち良く、みなさん素敵です。
日本のそのへんのレストランよりも断然ホスピタリティが良いです。
日本語も通じます。
特に日本人だからといって、変な目で見られることもありません。
気持ちよく席に案内してくれます。天気が良い日は、テラス席がおススメです。
日本語のメニューもあります。
Tボーンステーキがほんと美味しくて、他の某ステーキ屋さんなど比ではありません。
価格は高めです。ランチタイムで1人5,000円~を見越していけば、メニューを見てびっくりすることはないと思います。
ホスピタリティの良さからも分かるように、こちらは高級レストランです。せっかく沖縄に来て贅沢するなら、ドレスコードはありませんが、きれいに着飾って海を眺めながらディナーというのも、非日常を味わえそうです。
チップは15%~20%。
家族3人(大人2人、小学生1人)で、ランチタイム、チップ込みで15,000円程度でした。


営業時間
火曜~木曜:11時~21時
金曜:11時~22時
土曜:9時~22時
日曜:9時~21時
月曜:定休

Seaside – 18th Force Support Squadron – Kadena Air Force Base (kadenafss.com)

この看板が目印です。見たことあるでしょ?この看板がある信号から入ります。
Tボーンステーキ。ジューシーなのに脂っこくなく、非常に美味しい。
ガーリックシュリンプパスタ。もうどう見ても旨そうでしょ。



Chippers
知花ちばなゴルフコースに併設されているスナックバー。
ちょっとわかりにくい場所にあります。
74号線(「道の駅かでな」がある通り)、嘉手納基地の第3ゲートがある信号から26号線に入ります。しばらく進むと左にFire Station No.4(消防署)があります。その少し先に看板が出てきますので左に曲がり敷地内に入ります。しばらく進むとお店と駐車場があります。
ハンバーガーやピザなどのファストフードを注文することができます。
ドル、円、クレジットカードで支払いが可能です。
ファストフード店はチップ不要です。
日本人のお客さんも多いです。
ささやかなカジノ?がありますが、利用可能なのか分かりません。

営業時間
月曜~金曜:7時~19時
土曜、日曜:6時~19時
ラストオーダーは18時

Chippers – 18th Force Support Squadron – Kadena Air Force Base (kadenafss.com)

第3ゲートの信号には、倉敷ダム方面の看板がありますので、そちらに曲がります。
消防署を過ぎると、看板がある交差点がありますので、見落とさないでください。ここを曲がります。

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